先週までカラカラに乾いていた畑も、梅雨が本格化して雨で潤いを取り戻しました。畑のナス達は、元気な姿をみせています。
今回は農薬に頼らないで、害虫からナスを守る工夫をご紹介します。
ナスの畝の間に『エンバク』を育てます。エンバクの背が伸びてナスにカーテンがかかった状態で害虫がナスに直接つかない効果を期待します。エンバクに天敵を誘引する効果もあります。
少し伸び過ぎれば、ナスが日影にならないぐらいに刈り取ります。エンバクは根を深く張りますので、長雨が続いても水を良く吸って根腐れを防ぎます。
刈り取ったエンバクは有機マルチとして、敷き藁と同様に使えます。
黄色いバケツに水を入れておきます。ムシ達が黄色いものに近寄る習性を利用して、ナスにたどり着く前に水の張ったバケツで捕獲します。
CDは、不用になった音楽CDをつかいます。虹色にピカピカ光るCDは、太陽の光が反射すると更に強く光ります。『アブラムシ』は、何故か反射する光を嫌います。
それでも、害虫を完全に防御することは不可能です。着いてしまったアブラムシなどの害虫に石鹸油をスプレーしたり、クラフトテープを使って直接取る方法など、やれることは全てやってみます。
殺虫剤の様に完璧な駆除は出来ませんが、農薬に頼らない方法は、たくさん有ります。
コンパニオンプランツとしてナスとの株間にインゲンを混植します。ナスとインゲンの混植でお互いの生育を助け合います。
定植する時にも、ニラを混植させることで病害虫に負けないナスになります。ナスとニラの根が絡み合う様に定植するのがポイントです。
植物の根にも無数微生物が生息しています。同じ場所で同じ野菜を栽培すると、偏った微生物の働きで病害虫が発生する環境になって連作障害の原因とされています。ナス科の野菜には、ユリ科のニラやネギなどを混植する事で、性質の異なる微生物を利用して病害虫を防ぐ効果を期待します。
化学肥料と農薬を使用することで、見た目が良く綺麗な野菜が出来ます。技術の進歩によって残留農薬の危険性は少ないと言う人もいるようですが、効率化を優先して作られた野菜は、野菜本来の旨みや栄養素を期待することは難しいと僕は思います。
畑の中で野菜達は動かず会話もありませんが、野菜も人間と同じく命があり生き物です。アタマから農薬をかけたり、化学的に作られた栄養素で果たして健康な野菜になるのでしょうか?私たち人間の都合で作られた野菜は、きっとストレスだらけでしょう。
喋る事の出来ない野菜達は
『手をかけた分』
必ず美味しさで応えてくれます。